取引先の与信 練習帳 › 第4課

第4課 与信枠と取引条件

与信枠は、相手の体力・取引に要る額・自社が吸収できる額の三つの物差しで決めます。超えるときは、残高が増えない条件を付けます。

例に使う「サンプル商事株式会社(架空)」は卸売業の架空の会社で、得意先の「甲社(架空)」「乙社(架空)」「丙社(架空)」も、決算書と取引の数字もすべて架空の数値です。実在の会社や取引とは関係ありません。金額は百万円です。

枠を決める三つの物差し

与信枠は「この得意先には、ここまでなら掛けで売る」という上限です。決め方に一つの正解はありませんが、次の三つの物差しを並べると、どこまでが無理のない範囲かが見えてきます。

相手の体力:純資産の一定割合まで(この練習帳では %)
取引に要る額:月商 × サイト ÷ 30(第1課の必要与信額)
自社が吸収できる額:その取引から一年に得る粗利と比べて、貸倒れになったら何年分の粗利が消えるか
百万円
必要与信額(月商 × サイト ÷ 30)
純資産
純資産の %
一年の売上(月商の十二か月分)
一年の粗利(粗利率 %)
必要与信額は一年の粗利の何年分か

粗利率 % は、サンプル商事株式会社(架空)の第1期の粗利率です(粗利率と掛け率 練習帳・P/Lの読み方 練習帳と同じ)。

取引に要る額が相手の体力の範囲に収まっていれば、今の条件で取引を続けやすくなります。大きく超えるときは、枠を絞るか、残高が増えない条件を付けます。

残高を抑える取引条件

演習:三社に枠と条件を決める

得意先ごとに、枠の方針とサイトを一つずつ選びます。両方選ぶと、模範解答と理由が出ます。

模範解答は、この練習帳の三つの物差しと第2課・第3課の兆候から導いた一つの答えです。実際には、自社の与信の規程、取引の歴史、相手との話し合いの中身で変わります。

第5課以降と自社診断は有料版で

ここまでで、必要与信額の出し方、決算書の五つの数字、前期からの変化に出る兆候、枠と条件の決め方を見ました。続きの有料版では、同じ三社を使って、決算書に出ない情報と簡易スコア表での採点、の売掛残高を月ごとに追うモニタリング、貸倒れを粗利で取り戻すのに要る売上と保険・ファクタリング・担保・保証の比べ方、の大口注文とのサイト延長に答える総合演習に進みます。取引先の決算書(前期・当期)と自社の取引条件を入れて、指標・スコア・枠の目安を出す自社診断も付いています。

有料版はダウンロードして手元のブラウザで開く形式です。入力した数字は外部に送信されません。

有料版の案内を見る(note) / BOOTH で購入する